東京に数多く在る大人のための盛り場の中でも、西麻布は他のエリアとは一線を画しているように思われる。六本木に隣接しながら喧騒は感じられず、ちょっとスノッブで選ばれし者だけが集う街という印象を持つ人も多いかもしれない。そんな西麻布らしからぬ、気取らずに、気軽に楽しめるカジュアルなダイニングが4月にオープンした『Volca』だ。
(写真上)Volcaを使って温めていただく斬新なスタイルの生ハム。最高のものを最高の方法で。尾島さんの無添加生ハム(小)¥1,500、(大)¥2,300

フリーキャスターであり、酒・料理研究家でもある渡辺ひと美さんがプロデュースをした一軒で、カウンターに並ぶ料理と100種類以上のワインが楽しめるバールスタイル。調理師、利き酒師、焼酎アドバイザーの資格を持ち、日本はもちろん世界中の美味しいものを知る渡辺さんならではの、お酒が楽しくなるメニューが揃う。
オイルサーディンやミートローフ、ピクルスなどはすべて自家製で、添えられるハーブは店頭のテラスで育てられたものというこだわりよう。価格も¥500〜と、西麻布というエリアではごく珍しいリーズナブルさ。しかも本格的なものばかりだから、なんだか申し訳ない気持ちにすらなってしまうほどだ。そんな多彩なメニューの中でも必食なのが、「尾島さんの無添加生ハム」。
(写真上)お好みのものをチョイスして盛り合わせに。写真は右上より、オイルサーディン、オリーブ、ピクルス、水なすのアンチョビのせ オードブル ¥500〜
生ハム造り30年、日本の生ハム生産者のパイオニアともいえる尾島博氏の傑作は、ローマ時代から伝わる製法で、豚のモモ肉と塩だけで作られる。透き通ったキレイなピンク色の生ハムは雑味がなく、香ばしく奥深い。
この生ハムをより美味しくいただくために貢献しているのが、店名の由来にもなっているVolcaという専用皿。フランス語で火山を意味し、その山型部分の中にキャンドルを入れる香炉タイプのものだ。渡辺さんがフランスのビストロで見かけ、ひと目惚れし、何度も交渉してようやく買い付けてきたものだという。この山の斜面部分に生ハムを乗せることによって、38℃前後と融点の低い豚肉の脂がキャンドルのほのかな熱でじんわりと温まり、脂本来の旨みや香りが引き出されるのだ。生ハムをこのように給仕してくれる店は本場でも少ないという。照明を少し落として、キャンドルの灯りを引き立たせれば、演出としても効果的。「食事は楽しむもの」というモットーを持つ渡辺さんらしい発想だ。
(写真右)西麻布界隈で、アンリ・ジローをグラスでいただけるのはVolcaだけかもしれない。アンリ・ジロー(グラス)¥1,800、(フルボトル)¥14,000
また、泡モノ好きな女性なら見逃せないのが、Volcaのハウスシャンパンである「アンリ・ジロー」がグラスでいただけるという点。まだまだ日本での認知度は低いが、イギリスやモナコなどの王室御用達品であり、一部のセレブリティたちにはポピュラーなシャンパンは、ぶどうの香りがしっかりと感じられ、フレッシュかつ上品な口あたりでクセになること請け合い。
アミューズとして出される手づくりのチーズクッキーとの相性も絶妙! エダムチーズの濃厚な風味としっかりとした塩気についついグラスが進んでしまう。
カップル、友人、その時々のシチュエーションで、スタッフ一同が楽しく食事するために愛情あふれるサービスを提供してくれるのも高ポイント。西麻布で、気負いなく利用できる一軒の誕生を心から喜びたい。
(text/miho sasaki、photo/shu remy kawakami)
(写真左)ナチュラルで温かい雰囲気のインテリア
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Volca
東京都港区西麻布2-13-19 コート麻布1F
Tel:03-6906-8619
営業時間:月〜金 11:30〜翌4:00/土 17:00〜翌1:00
定休日:日曜
テラス席では週末限定BBQもできる。フード\3,500〜/一人(6名〜30名、13:00〜21:00の3時間)
※2009年10月より休業
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