
映画『エターナルサンシャイン』でケイト・ウィンスレットが見せた、大人の可愛いミックス・コーディネート。すごく気になったという人は多いのではないだろうか。あれこそ、カレン・ウォーカーの魅力を象徴するものだ。メンズライクで肩の張ったマニッシュなジャケット×フェミニンなワンピース。クラシカルなシルエットのドレスにオフィサー風のタイトなコート。カレン・ウォーカーが生み出す服の魅力は、“対極の融合”にある。
一枚でも美しいドレスをわざと着崩してみたり、シックとカジュアルを掛け合わせて遊び心をのぞかせたり。ファッションの醍醐味であるミックス・スタイルで、自分なりの楽しみ方を見つけて欲しいというのが、カレンからの提案だ。
(写真左)ドレス¥91,350
(写真中央)ジャケット¥120,750、ニット¥50,400、ワイドジーンズ¥39,900、ニットフード+スカーフ¥19,950、アローロングスカーフ¥30,450
(写真右)オーバーサイズナイロンパーカ¥68,250、中に着たストライプセーター¥40,950、その中に着たジグザグ柄カットソー¥41,790 ※写真は参考色、ニットキャップ¥23,100、クラシックベルト¥17,850

“対極の融合”をブランド精神とするカレン・ウォーカーには、デザイナーであるカレン自身のライフスタイルが大きく反映されている。「ニュージーランドの美しい大自然は私の創作活動にとって大切なキーポイント。家の側には海があって、よくその辺りを散歩しながらアイディアを考えるわ」と話している通り、世界的にブランド展開する今も、故郷ニュージーランドに拠点を置き、都会と大自然という二つの相対する環境の中で服作りを続けている。
1989年のブランド設立以来、終始一貫して極端な要素を取り入れることをデザインの基本に据えており、そのポリシーは服作りばかりか、アイウェアやジュエリーラインのデザインにおいても揺らぐことがない。
(写真左):デザイナーのカレン・ウォーカー。photo / derek henderson
カレンの初コレクションは、1998年、香港のファッションウィークでのこと。メンズウェアの要素を取り入れたレディースウェアをコンセプトにしたコレクション“ダディーゴーンストレンジ”は評判となり、いきなりバーニーズ・ニューヨークによって買い付けられたことで、世界から一気に注目を浴びることとなる。その後、ロンドンに発表の場を移し、2002年の春夏から日本でも本格展開を開始。2007年の春夏からは、ニューヨークで新作を発表している。
またユニークなのが、毎回アウトサイダー的なヒロインを想定し、男性に媚びず、自分を強く持っている女性像をイメージした服作りをしていること。2007-2008年秋冬コレクションは、“Karen to the Rescue”をテーマに掲げ、1930年代にアメリカで流行した二つの顔を持つスーパーヒロインの世界を作り上げた。
大人の女性の可愛らしさを引き出すエレガントでクラシカルなワンピースにかっちりとしたトレンチコートを組み合わせたり、柔らかくシックなレディスタイルにポップなサングラスやスカーフなどを合わせて変装を思わせたりと、その姿は二重生活を送るドラマの主人公そのもの。時、場所、シチュエーション、そして何より着る服によって七変化する女性の本質を、ファッションでドラマティックに表現した。


映画やアニメーションをこよなく愛し、そこからインスピレーションを得るというカレン。親しみやすさがありながら、組み合わせによって着る人の個性を演出してくれるカレン・ウォーカーならではのデザインは、マドンナをはじめ、ドリュー・バリモア、シエナ・ミラー、ジェニファー・ロペス、マンディ・ムーアら、現代のスーパーヒロインとも言えるセレブリティ達にも愛されている。
(写真左):07F/Wまでロンドンコレクションを代表するデザイナーの一人であったカレン。今話題のヘンリー・ホーランド(ロンドンのスタイリスト兼ライター)とのコラボTのデザインも手掛けた。クロップドナイロンジャケット¥49,350、Tシャツ¥11,550/Karen Walker for House of Holland、中に着たドレス¥29,400
(text / june makiguchi)
(写真右): クラシックトレンチコート¥126,000、ボウタイシャツ¥32,550、メタリックベルト 各¥15,540、頭に巻いたスカーフ¥32,550、襟に付けたブローチ¥22,050(参考価格)









