

1920年代から1930年代にかけてヨーロッパの装飾美術を席巻したアール・デコ様式。その様式美を現在に伝える庭園美術館にて、かつてアール・デコの成立に大きな影響を与えた、「バレエ・リュス」をはじめとした舞台芸術の世界を紹介する展覧会が開催されている。

20世紀初頭、カリスマ的な芸術プロデューサー、ディアギレフのもとに、ロシアの新進気鋭の美術家、音楽家、舞踊家が結集し、ロシアバレエ団(バレエ・リュス)が結成された。その革新的な絵画やデザイン、ロシアの民族色を濃厚に打ち出した音楽や舞踏などは、相互に影響を及ぼし、総合芸術としてヨーロッパの文化シーンに衝撃を与えた。
ロシア生まれでありながら、ヨーロッパを活動の本拠地としていたディアギレフのバレエ・リュスは、ヨーロッパから見た「ロシアらしさ」を常に意識していた。そのため、ロシアの民族性を強調すべくアヴァンギャルドな造形上の実験が繰り広げられたのである。
後期には、ピカソやマティス、ローランサンやデ・キリコといった画家たち、文学者コクトー、そしてファッションデザイナーのココ・シャネルも関わり、華麗なコラボレーションを展開したことで知られるディアギレフだが、その運命を決定付けたのは、初期に関わったアレクサンドル・ブノワやレオン・バクストといった画家たち。本展では、バレエ・リュスを生み出すきっかけとなった若き日のディアギレフが参加した芸術グループ「芸術世界」の画家たちの作品を数多く展示している。
(写真左):レオン・バクスト ワツラフ・ニジンスキーのための衣装デザイン(上演されなかったバレエ『ペリ』より)
1911年
Coll. Professor Stavrovski, New York

また、これまで日本ではあまり紹介されなかったロシアにおける即興劇や小さな劇場での実験的な試み、亡命したロシア人芸術家たちによる国外での活動も含めて紹介。
文化的辺境と呼ばれたロシアにおいて、西欧の文化に決定的な影響を与える総合芸術が生まれることとなった理由を探るとともに、ロシア文化の広がりを見ることができる貴重な展覧会だ。
(写真右):セルジュ・チェホーニン 「大きな頭のダンサー」の衣装デザイン 1928年
Coll. Professor Stavrovski, New York
赤い靴(パンプス、スニーカー、サンダルなど何でもOK)もしくはダイヤ柄(菱形模様)のついた服装で訪館の方は、団体料金で入場可。(割引の併用は不可)
(写真左):レオン・バクスト ミハイル・フォーキンのための「アルルカン」の衣装
(バレエ『カルナヴァル』より
1911年上演のために制作
サンクトペテルブルク国立演劇音楽博物館蔵
©Texts, photos, The State Museum of Theatre and Music, St. Petersburg, 2007
舞台芸術の世界 ―ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン―
会期:2007年7月26日(木)-9月17日(月・祝)
時間:10:00~18:00 (入館は17:30まで)
休館:第2・4水曜日(8/8、8/22、9/12)
会場:東京都庭園美術館 東京都港区白金台5-21-9
主催:国立新美術館、ロサンゼルス現代美術館(MOCA)
料金:一般 ¥1,000(¥800)、大学生¥800(¥640)、小・中・高校生、65歳以上 ¥500(¥400)
*( )内は20名以上の団体料金。
*障害のある方とその介護者1名、教育活動として教師の引率する都内の小・中・高校生およびその教師は無料(事前申請が必要)
*第3水曜日(8/15)は65歳以上の方は無料
問い合わせ先:Tel 03-3443-0201 Fax 03-3443-3228
本展の詳細及び関連イベント情報は東京庭園美術館Webサイトから









