南青山「タヒチ」 特性のタレでいただく、煌きの生春巻
 
先日、なんだか居心地のいいお店に行ってきた。表参道は根津美術館から少し行ったところにある『タヒチ』というお店だ。住宅街の中にポツリと現れた白いウッディな建物。

お店の名前が『タヒチ』だからといって“タヒチ料理”ばかりが出てくると思ったら大まちがい。タイ料理やベトナム料理などのメニューが満載なのだ。「なーんだ、アジアンフードか」と思ったらこれもまた大まちがい。「マグロの中おちづけ」だって食べられる。それなのに、お店の名前が『タヒチ』。そんなところに何か面白いこと、楽しいことを期待せずにはいられない。

最初のドリンクと一緒にまず注文したのは「ベトナム生春巻」。春巻の具は見てのとおり至って普通。だからといってがっかりするのは早すぎる。初めてお目にかかった青々としたタレが気になり、さっそく試してみる…ウマい! ニンニクの香りといい、タイの唐辛子“ピッキーヌ”のピリッとした辛さといい、それはもうやみつきになりそうだ。ここでしか食べられないタヒチ特製のたれの秘密は、ニラ、ネギ、ミント、パクチー、青ジソなど、春巻の材料になっている青野菜をすべて刻み入れているからだそうだ。

(写真上:タヒチ特製のタレでいただく「ベトナム生春巻」\630(税込)
次に、スタッフオススメの「バナナの花のサラダ」と「ざくろシャンパン」を追加。サラダのつくりは一見簡単、味は強烈!? と思いきや、臭みやクセは全くと言っていいほどない。香辛料初心者でも抵抗なく食べられる。トッピングしてある味付けの鶏ひき肉を一口つまんでみると手を抜いていないことがすぐ分かった。そしてシャンパン、いかにも秋らしい色のシャンパン。グレナデンシロップではなく“生”のざくろをその場でたっぷりと絞ってくれるのがたまらなく嬉しい。今のこの季節しか飲めない貴重なシャンパンらしい。

(写真左:バナナの花の食感がおもしろい「バナナの花のサラダ」\1,260(税込)、注文は2杯から「ざくろシャンパン」¥1,890(税込)※価格は1杯分
最後の〆に、ご飯ものが食べたくなって「カボチャのココナッツミルクカレー」を頼む。大きなかぼちゃがゴロゴロ入ったココナツ風味のカレー。具はかぼちゃのみで勝負するだけある甘みとコクが凝縮された、まさに“大地の恵み”にいう味。ベジタリアンの人にもおすすめしたい。

会話の邪魔にならない適度な音楽、十分にそろったアルコール、そして遊び心も入った美味しいお料理に時間がどんどん過ぎていく。全てのバランスがとれた居心地のよさが『タヒチ』にはあった。
( text / yasue ishiga 、photo / yosuke omura )

(写真左:カボチャの美味しさがつまった自然な甘み「カボチャのココナッツミルクカレー」\1,260(税込)

RESTAURANT INFORMATION
タヒチ
住所:東京都港区南青山4-27-17
TEL:03-5467-4677 FAX:03-5467-4688
営業時間:月~金/11:30~26:00、土/ 12:00~26:00、日・祝/12:00 ~ 24:00

現在店内には、世界中のサーファーが一目置いている写真家の佐藤傳次郎氏の写真が飾られている。ガラス張りの3階は、5・6人で訪れたときに使いたい特等席。

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