

全米を中心に世界70都市で発売されているレストラン評価本『ザガット サーベイ』。フランスの『レッドガイド』(ミシュラン)と大きく異なるのは、実際にレストランを利用した人たちのアンケート結果により採点されるため、食通たちの本音(ときには辛辣に!)で紹介されている点だろう。ゆえに、歴史こそ浅いが、厚い信頼が寄せられている。そんな『ザガット サーベイ』で、過去10年間の総合ランキングでは最も評価が高く、1997~2002年まで6年連続で1位を獲得しているのが『ユニオン・スクエア・カフェ』(以下『USC』)だ。
(写真上):フィレミニョンマグロのグリル ワサビ風味のマッシュポテトとガリを添えて(参考メニュー)手作り感のある料理と温かいホスピタリティにより、入れ替わりの激しいニューヨークのレストラン・シーンで、20年もの間、愛され続けている。その『USC』の姉妹店『ユニオン・スクエア・トウキョウ』が『東京ミッドタウン』にオープンした。ニューヨークで最も予約が取れないレストランであり、国外初出店というのだから足を運ばないわけにはいかないというもの。
本店同様、マイケル・ロマーノ氏がエグゼクティブシェフとして就任している。氏は、ステーキやハンバーガーのような大雑把でダイナミックなアメリカ料理にイタリアンのエッセンスをプラスした“ニューヨークスタイルのニューアメリカン”を完成させ、『USC』を一流店に育て上げた立役者である。
(写真右):マイケル・ロマーノ氏
スイスやフランスの二ツ星、三ツ星レストランを経て、1998年より『ユニオン・スクエア・カフェ』へ。名実ともに『USC』を支える料理人兼共同経営者。2000年には「Who’s Who of Food&Beverage in America」、2001年には「Best Chef(New York City)」を受賞。

日本食が大好きだというロマーノ氏によって、『USC』の料理の特色を活かしながら、日本ならではの旬の素材を取り入れたオリジナルメニューが展開されている。特に、柚子がお気に入りの氏によって生み出されたのが、柚子入りチーズケーキ。濃厚なチーズケーキが柚子のさわやかな風味によって、さっぱりと仕上がり、まさに日本人好み! メインも、イベリコ豚のローストや南房総千倉産の魚介を使ったソテーなど、どれも日本人の口に合うものばかり。
(写真左):マグロとアヴォカドのタルタル 西洋ワサビ風味 ¥2,000 アペタイザーとして不動の人気を誇る一品。ピリッとした西洋ワサビソースの辛味が、まったりとしたマグロとアヴォカドのアクセントとなっている
さらに、料理は前日に仕込むことを許さず、すべて当日に調理することを日本人スタッフに徹底的に伝えているという。料理の質をキープし、新鮮なものを提供したいという氏のこだわりだ。サービス面ではコミュニティ(地域社会)を大切にし、地域に密着して、リラックスできるレストランを目指すことも本店から踏襲されている。店名に地域名を入れていることに敬意を感じる。

(写真右):オープンキッチンが目に入るキッチンダイニングはカジュアルな雰囲気。メインダイニングでは美しい庭園を眺めながら食事を楽しむことができる。その他、テラスやプライベートルームも用意されているので、目的や用途に応じて使い分けたい
ニューヨークでの駐在経験や観光で、『USC』を訪れたことがある人にとっては懐かしい味との再会であり、まだ未体験の人にとっては新鮮な存在。いずれにしても、また東京にヒップなレストランが誕生したことは間違いないだろう。
(text/miho sasaki)
ユニオン・スクエア・トウキョウ
東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン ガーデンテラスB1F
Tel:03-5413-7780
営業時間:
<平日>ランチ 11:00~15:00(LO 14:00)、
ディナー 17:00~23:00(LO 22:00)
<土日祝> 11:30~23:00(LO 22:00)
休日:無休
2000年に市ヶ谷へ移転した防衛庁の跡地。六本木の交差点を乃木坂方面へ歩いて5分の外苑東通り沿い。東京メトロ・都営大江戸線六本木駅より地下通路にて直結。
【その他の人気メニュー】
・ランチコース ¥2,800、¥3,800、¥5,500
・ディナーコース ¥8,000、¥12,000
「Welcom Home!」をコンセプトに、家にお客さまを迎え入れるデザインが基本のインテリア。扉を開けると、ワインセラーがバックに配されたバーカウンターが。ウエイティングバーとしてはもちろん、軽食を気軽に楽しむことができる。









