飽食が進む一方、ここ10年間で日本人の野菜・果物離れが進んでいるという。しかし、なぜかトマトに関しては消費量が増えているそう。ある調査では、10人中9人がトマト好きで、3人中2人が週に1回以上はトマトを食べており、2人に1人が10年前よりトマトをよく食べるようになったという結果が出ている。これは、ワイン文化が浸透し、イタリアやスペインなどワインとトマトをこよなく愛する国の料理がポピュラーとなって日本の食卓にも並ぶようになったこと、トマトに含まれる栄養素リコピンが生活習慣病予防に効果的ということが認知されたことも、大きく影響しているに違いない。理屈はともかく、トマトは美味しい野菜だ。
(写真上): イベリコ豚のグリル 彩りトマトソース
ほどよく脂を落として香ばしくグリルしたイベリコ豚に、5種類のトマトで作った目にも鮮やかな彩りソースを。トマトジャムで風味付けされたソースの甘みがローストとイタリア産の黒米とよく合う。添えられたトマトの中にも彩り豊かなミニトマトのマリネが入っているという凝りよう! お好みでソースはフレッシュトマトソースにも代えられる \2,500

そんな私たちが大好きなトマトを思う存分楽しめ、且つ今まで知らなかったトマトの魅力を教えてくれるのが、青山にある『セレブ・デ・トマト』だ。ここでは、厳選された多種多様なトマトをフレンチベースで楽しむことができる。
(写真左):セレブ・デ・トマト
旬のフルーツトマト4種を盛り合わせにしたオードブル。トマトの個性の違いに驚かされる一品。アンデスの岩塩・ローズソルト、与論島の天然塩・ジネンをつけると、新たな風味に出会える。手前から時計まわりに、ちょっぴり酸味のある『アメーラ』、しっかりと身詰まりした『あやか』、黒い見た目に驚くブラックトマトの改良種『ブラックプリンス』はここでしか味わえない貴重なもので、ほのかな苦味を感じるがマイルドな口あたり。『てっぺんトマト』はみずみずしく、芳醇な甘みが特徴 時価(\1,800〜)
まず驚くのは、その種類の豊富さ。トマトは丸くて赤いものという常識を覆される。「赤」とひと口にいっても真紅や朱色と幅広く、黄色や緑に黒、南天の実のように小さく枝に連なっているものまであって圧巻だ。そんな可愛らしく、選ばれしセレブリティなトマトたちがショーケースにうやうやしく鎮座している。
入口付近のショーケースは『エイジングケース』と呼ばれ、丹精こめて育てられた完熟トマトをさらに追熟させて美味しくする働きを持つ。オーナーの吉本博隆氏が冗談めいて言う「トマトと女性は熟したほうがいい」との名言には妙に納得。
トマトの無限大の可能性と奥深さを追求し、実現すべく、そのメニューも多彩。馴染みのあるパスタとしてはもちろん、肉や魚のグリルやポワレのソースとして、リゾット、フリット、スープ、スイーツ…、枚挙にいとまがない。改めて、トマトが素直で優秀な野菜であることを実感できる。素材自体に旨みがギュッと詰まっているので、味付けはあくまでもシンプル。使われるトマトによって、風味がまったく異なるのでおもしろい。トマトが苦手という人も、ここのトマト料理はすんなり受け入れられるというものわかる。
(写真右):ドライトマトと黒トリュフのリゾット 生ハム添えシチリア産のドライトマトの自然な甘さと香り高い黒トリュフが相まって格別な旨みが生まれた贅沢なリゾット。添えられた生ハムの塩気もアクセントに。白米と十穀米から選べるのもうれしい \2,000
1年を通じて楽しめるトマトだが、フルーツトマトに関しては冬から春が最も美味しい季節だという。まさにこれからの季節がベストタイム! ぜひとも、訪れたい一軒としてリストに連ねておいてほしい。
(text/miho sasaki、photo/chikahito nagai)
(写真左): ショップでは、トマト、スイーツ、ジャムやトマトソースなどさまざまなトマト加工品が購入できる。ジュースはワイン並みに高価格なものもあるので、一杯ずつでのテイクアウトも可能。いろいろ試してからボトルで購入するのも◎
(写真右): ビストロ風のこじんまりとした店内。貴重なトマト料理を確実に楽しむためにも、予約をしてから訪れたい
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セレブ・デ・トマト
東京都渋谷区渋谷2-2-2 青山ルカビル1F
Tel:03-5766-3005
営業時間: ショップ 11:00〜21:45
ランチタイム 11:30〜15:30(LO 14:30)
ディナータイム 17:00〜22:00(LO 21:20)
ティータイム 15:00〜17:00(土日祝のみ)
定休日:月曜
【アクセス】
東京メトロ表参道駅より徒歩約10分。青山通りを渋谷方面に向かい、青山学院正門前を通過してから左折。六本木通りへ向かって100メートルほど行った右手の赤いファザードが目印
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