部屋の模様替えをしたい―。春になって温かくなると、そんな気分になるものだ。とはいえ、家具を買い換えたり引越しをしたりとなると、予算的にも難しいはず。そこで提案したいのが、インパクトのあるインテリア小物を取り入れることで、部屋のムードをがらりと変えてしまおうというアイディア。
おすすめは、この “ガーランド”。現在、世界中から熱い視線を注がれている人気デザイナー、トード・ボーンチェによるランプシェードだ。実用的な照明器具でありながら、アート性も兼ね備えた優れもの。さらには、持ち主の手によって完成されるというユニークなコンセプトも話題だ。
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原形は、植物モチーフが繊細にかたどられた薄いメタルシート。フレームから切り取ったら、蔦状になるメタル素材を好みのまま裸電球に巻きつけていく。すると…トードとあなたによる、世界中にたったひとつだけのコラボレーションが誕生するというわけだ。
1枚のシートが、自分の手によって徐々に立体的なアートに姿を変えていくその過程は、子供の頃、おもちゃを組み立てた時に感じたようなワクワク感を味わわせてくれる。そして完成したその様子は、まるできらきらと輝く繊細な蔦が、家の中で息づいているかのよう。明かりをともせば、ランプシェードの隙間からこぼれる光はなんとも優しく、素材に反射した光はなんとも幻想的。いつもの部屋も、ガーランドとそこから生まれる柔らかな明かりで、ロマンティックに演出されてしまうのだ。
優れたデザイン性はもちろんのこと、ユニークなアイディアも高く評価され、2005年からMOMAにも展示されているガーランド。デコラティブ・ブームの流れに乗って世界的人気を博す商品だが、モチーフとなっているのはトードが好んで用いる花や蔦といった植物たち。環境問題や自然保護に特別な関心を寄せる彼は、現在、フランスのリヨン郊外にスタジオを構え、自然に囲まれた中で創作活動を続けている。ガーランドがそうであるように、彼が生み出すタペストリー、食器、テキスタイルにも、そんな自然から得たインスピレーションと、デリケートな洗練に満ちている。もし、このランプシェードがお気に召したなら、トード・ボーンチェの世界にぜひ近づいてみて欲しい。(photo / pawel jaszczuk 、text / june makiguchi)
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