

ジャズの名盤。自分自身の精神のチューンナップをする時に聴く一枚で、DJの出番の前に聴いたりする時もあります。リラックスできるし、冷静になれる。自分自身の生命力を燃やす源を触発されます。
マイルスは生前、自分が神と深い関わりをもっているという思いにどんどんひっぱられていって、彼の内面のある一面をその考えが支配していくことになったらしい。当時、自身を神とだぶらせたマイルスのライブを見たファン達が彼を神と思ったかどうかはともかく、その圧倒的存在感や演奏、音楽を共有体験することはできたんやないかって想像する。それは僕からすれば是非とも体験できたらおもろかったやろうなって思うし、もちろんその体験は今はでけへんのはわかってるんやけど、その圧倒的演奏や生の体験を想像できる「熱」みたいなもんを、このCDで感じることができます。音そのもの、演奏そのもの、醸し出す空気感そのもので、静かにゆっくりと心の奥底に伝えてきます。
音楽の楽しみって勘違いも含めて、その鳴ってる音がいろんな形でいろんな人にいろんな伝わり方で共鳴したり、作用したりすることで、それが音楽のダイナミックなおもしろさやと思う。その共振する媒介になる「なにか」は、例えば僕らのやってるテクノやと、音がどういうバランスで鳴ってるかということやったり、曲がミニマルに展開することで起きる高揚感や、ベースのキーによるグルーブ、構成されていく音のそれぞれのタイミングやったりする。さらにDJやと、レコードのかけ方による時間の構築、DJ中のお客さんとの意識の疎通、どのレコードが今一番かかるべきレコードなんやろうかと選び続けていく作業が重要になってくる。そういうあらゆる要素が媒介になって、いろんな人といろんな形で限りなく近い価値観を共有できたり、共感できたり、そのまた逆もあったりする。そんなダイレクトなパワーを持つ音楽そのものに、僕は魅了され続けます。
(text/ Fumiya Tanaka)
田中フミヤ 『via』 9月28日(金)発売
テクノ・シーンを牽引するDJ田中フミヤが、ここ数年間の構想をついに実現。DJプレイ中に考えている事を口元にセットしたマイクに向かってしゃべり、レコーディング。さらに関係者及び本人へのインタビューをも収めた映像は、田中フミヤの思考と技巧を一度に垣間見ることができる貴重なもの。さらにそのサウンドトラックとしてDVD収録曲から新たに構成されたミックスCDをパック。より深く彼のプレイを、クラブミュージックを理解し楽しめる内容となっている。TRSCDVD-001(DVD+CD)2枚組
¥3,890(税込)
via RELEASE PARTY
2007.10.13(sat) @代官山UNIT












