Feist 『Reminder』 by大沢伸一
歴史的変化を迎える音楽の行方

世界的にCDが売れないらしい。そこここでレコードメーカーやレーベルは潰れるし、マドンナはもうCDの販売で経済を成立させる事を放棄する発言をしてるし、ホントにどうなってしまうんだろうか?

Feist 『Reminder』Feist 『Reminder』
セリーヌディオンを輩出したカナダからの21世紀の歌姫はユーモアに富んだ才女、某CMでもダンス付きでお目見えしてますが、画像ちっちゃすぎ(笑)。
FeistWebサイト マイスペース

ボクがここ最近で、リスニングとして最も良いアルバムだと思ってるFeistの2ndアルバム『Reminder』が日本で驚くくらい少ない枚数しか売れてないと聞くと、世界の音楽情勢とは別に「日本」がもっと不安になってくる。

もう、大衆に媚びた音楽や、スキマ産業のような音楽しか売れない世の中になってゆくのか? 不安でしょうがない。 折角良い作品(評価は個人差あるが)を作っても報われないと意味がないし、作る方もマーケットから逆算した「売れる音楽」を作る輩が増えてしまう。

それとは別に。元々レコード=記録物という、言葉どおり実演奏を聴くチャンスのない人を対象に代替案として記録物であるレコードを複製し販売するのが現代まで続いてるレコードビジネスな訳だけど、ここに来て本来の「ライブ感」というところに戻って来てるかもしれない。 携帯型音楽プレーヤーは、歴史的に音楽を最も身近なモノにした反面、最もインディヴィジュアル(利己的)な接し方を定着させた気もする(成果と代償はいつも隣り合わせなのか)。
その結果、実は音楽を他人と共有したい欲求が高まってるのもクラブなどDJの現場から肌で感じるし、そのエネルギーたるやここ5年程で爆発的に増大してるように見える。

その意味で今後はよりエンターテインメントとしての音楽の楽しみ方に向かう気もする。家で聴く名盤よりインディーバンドのライブ。極端な比較だけどあながち間違いでもないかも知れない。人々は興奮や感動を伴う体験を欲している。冒頭でも書いたがマドンナはCD販売に見切りをつけた、その代わりライブチケットの価格上限破壊を行っている。

そんな訳で音楽を取り巻く状況が歴史的な変化を余儀なくされてる昨今。 がしかし、今更ボクがここで言うまでもなく、音楽自体の力は決して衰えない。ゲームや携帯電話、IT娯楽などが何処まで進化しようとも音楽にとって代わる事は絶対にない。そう、何かのフレーズじゃないけど音楽がなければ生きて行けない。 ネット基本の現代で、プロアマ混在で音楽を垂れ流しで、欲しいものを見つけ易くなったのか? はたまた迷路が増えただけなのか? 今こそメディアで取り上げられるものではなく、自分の耳、目で素晴しい音楽の旅がしたいとは思いませんか?

(text / Shinichi Osawa)

Rubies 『Explode from the Center』Rubies 『Explode from the Center』
ボクのアルバムにも参加してくれたアメリカらしくないアメリカのバンド。80年代ニューウェーブが持っていたもうひとつの側面としてのネオアコを現代に昇華してる希有なサウンド。
RubiesWebサイト マイスペース
NewRelease Shinichi Osawa 『The One』 Shinichi Osawa本人名義初のオリジナル・アルバム
Shinichi Osawa 『The One』 好評販売中!

ダンスミュージックで今最も注目を集める“エレクトロ・ハウス/ロック”を中心とした、まさにシーンの最先端を行くアルバム。約4年振りとなるオリジナル・アルバムは、MONDO GROSSO名義を脱ぎ捨て、日本トップクラスといわれる彼のDJプレイをリアルに反映したShinichi Osawa名義での作品!

通常盤 AVCD-23210~1 ¥2,940(tax in)
初回限定DVD付  RZCD-45666/B ¥3,500(tax in)
※DVDには『STAR GUITAR』『OUR SONG』『PUSH』『LAST DAYS』のPVの他、エンライトメントによるVJ映像を収録。

Shinichi Osawa 『The One』

大沢伸一/Shinichi Osawa(音楽家、DJ、ミュージシャン、プロデューサー)

ソロ・プロジェクトMONDO GROSSOとして革新的な作品をリリースし続ける一方、国内外のアーティストのプロデュース、リミックスを数多く手掛ける。また、DJとしても国内屈指の動員数を誇る。作曲家、プロデューサーとしてはメロディアスでアコースティックなサウンドを生み出し、リミキサー、DJとしてはILLでCRAZYなクラブ・サウンドを提供する、自称“音楽的多重人格者(Musical Multi Personality)”。

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