サイト内検索

Top > travel > nippon

伊豆山温泉,蓬莱,ヴィラ・デル・ソル

伊豆山温泉,蓬莱,ヴィラ・デル・ソル

//前編//
古より伝説にうたわれる、不老不死の薬を持つ神仙が住む山、蓬莱。その仙人はもしかしたら、この美しい山の緑と海、そしてこの宿の佇まいとおもてなしの心に惹かれるあまりその薬をうっかりここにまき散らしてしまったのかもしれない……。そんな空想をも抱かせる、時を越えて日本の美が息づく名宿が熱海にある。

伊豆山温泉,蓬莱,ヴィラ・デル・ソル

(左写真)蓬莱への入り口。数寄屋造りの純和建築

東京から新幹線に乗れば40分、熱海駅から車で5分ほどでトリップできる旅館「蓬莱」は伝説に登場する仙山を彷彿させる急な斜面に馴染むようにして建っている。ほとんどの客室から海を臨めるのだが、その手前には、まるで視界を浄化するかのように樹々の葉が茂り、“樹に守られている”という表現がしっくりくる。葉裏を微妙に輝かして揺れる樹々の間から海のほうへと目線をおろすと、下り階段の先に「蓬莱洋館 ヴィラ・デル・ソル」がまた趣を異にする調和を保ちながら佇んでいるのを発見できる。

「蓬莱」の創業は江戸時代、ペリーがここからそう遠くない浦賀に舶来する4年前の嘉永2年だ。開国以前に建てられた館はもうないけれど、そのマインドは老舗の佇まいにしっくりとうかがえる。政財界の著名人、文人、アーティストやデザイナーなど多くの人々に愛されてきた熱海でも指折りの老舗だ。

伊豆山温泉,蓬莱,ヴィラ・デル・ソル

ヴィラ・デル・ソル1階のサロン。元は図書館の閲覧室だった空間

一方、洋館「ヴィラ・デル・ソル」は、そもそも紀州徳川公爵が明治32年に麻布飯倉に西洋式の個人図書館として建てた日本最初の西洋式個人図書館。のちの昭和33年に大磯邸宅として移築されたものを、さらに昭和63年にここ熱海伊豆山に移築したという異例の建物。取り壊し直前にあったこの洋館に大磯で出会い、魅せられ、思い切って移築してしまったというすごいお方が蓬莱の女将、古谷青游さんだ。「元々は紀州のお殿様のものでしたから、紀州の長保寺というお寺さんへこうやって使わせていただきますって、ご報告に行きましてね」。骨董品を見に訪れた先で移築を決めてから、その大変さは想像を超えるものだったというが、苦労を遥かに超える客人と自身の喜びがあるという。「この洋館、シェフやワインに出会ったことで、時代を行き交うことができるようで、人生の楽しみが倍に広がってよかったと思っているんですよ」。 後編につづく

蓬莱/ヴィラ・デル・ソルのverita読者限定スペシャルプラン!!(2010年7月29日まで)

関連キーワード

伊豆山温泉,蓬莱,ヴィラ・デル・ソル

熱海伊豆山 蓬莱
静岡県熱海市伊豆山750の6
Tel:0557-80-5151
本館11室、離れ6室
¥37,000〜

蓬莱洋館 ヴィラ・デル・ソル 
静岡県熱海市伊豆山759
Tel:0557-80-2020
全7室
¥25,000〜

※料金はともに、1泊2食付、2名1室利用時の1名分。税およびサービス料込・入湯税別


右写真:蓬莱とヴィラ・デル・ソルを行き来する階段


nippon 一覧


おすすめ記事