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インスパイアされたクリエイターたち

日本が生んだ巨匠・黒澤明監督の『七人の侍』『隠し砦の三悪人』などに、世界的な巨匠たちが、様々な形でオマージュを捧げていることはあまりにも有名だ。同様に、洋画でも多くのクリエイターを刺激し続ける傑作がある。それが、フランスのアルベール・ラモリスによる不朽の名作『赤い風船』だ。

心優しい少年と風船との交流を描いたわずか36分の物語だが、シンプルな構成と無駄のないセリフで語られるこの作品には、愛と友情、自由と夢が詰まっていて、今も観る者の心を大きく揺さぶる。1956年、今から52年も前に“映像言語”の大いなる可能性を見せつけた本作の奇跡はあまりにも大きく、当然ながら、芸術性と高さと叙情性豊かな本作に影響を受けたクリエイターは多い。

画家のいわさきちひろもその一人。映画を観たいわさきちひろが、ぜひ絵本にしたいと熱望したことから生まれたのが、絵本『あかいふうせん』(偕成社)だ。文章を担当したのは岸田衿子。「ご承知のかたもあるように、この本のストーリーは、フランスの映画『赤い風船』のラモリス監督の原作がもとになっていて、私が絵本のために構成し、文を書いたものです。原作には映画と違う場面も、展開もありますが、絵本のストーリーとしての大きな魅力をそなえています」と絵本のあとがきで語っている。1968年に出版され、今もなお、ロングセラーとして親しまれているこの絵本も、名作から生まれた名作なのだ。映像と絵本。ふたつの違ったスタイルで語られる、赤い風船と少年との物語。子供のピュアな視線で描かれる二つの作品をぜひ見比べて楽しみたい。

(写真右)絵本『あかいふうせん』

「あらゆる意味で大変驚きました。そして、とても感動しました」と本作の感想を語るのは、イラストレーターのエドツワキ。「その映像の美しさと高い技術の両輪。新鮮さと永遠の共存。物語の普遍性とモダンの両立。思いつくのは上に挙げたような、なかなか両立させることが難しいふたつの要素、あるいは一見相反するふたつの性質……。考えてみればこれらのことは常日頃、理想としている、自分が掴みとりたいことなんだと気づきます」。映画が日本で再上映される今年、『赤い風船』にインスパイアされてTシャツをデザインした。

(写真上)front『赤い風船』(写真下)back『白い馬』
このイラストがプリントされたTシャツは、エドツワキさんのブランド「nakEd bunch」より発売。代官山のショップ(渋谷区代官山町19-11 アンジュレ代官山1F Tel:03-5428-5080)、コンシェルジュ・グラン(渋谷区猿楽町12-8 Tel:03-5728-5794)、シネスイッチ銀座、ネットショップで取扱予定。Men's/Lady's ¥8,800、Kids' ¥5,800(共に税別)

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