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世界中の女性たちが熱狂したテレビドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」。1998年から2004年まで、6年にわたり全米で放送され、放送直後から女性を中心に大反響を得た。

勝因のひとつは、視聴者が契約料を支払って視聴するHBOというケーブルテレビ局で制作・放映されたこと。性的な表現に厳しい規制がかけられている全米の放送コードを気にすることなく描かれた女の本音が、「決まりごと」ばかりだったドラマの世界に新風を吹き込み、人々の心を捉えたのだ。

そんな“表現の自由”を存分に謳歌できる環境で描かれたのは、愛とセックスについてのあまりに赤裸々な女の本音。綿密に練り上げられた構成と、女の本音をリアルに反映させたエピソード、ウィットに富んだセリフ、洗練された演出、社会現象を巻き起こすほどのファッションセンスで、現代を代表する思い切りスタイリッシュなドラマとしての地位を確立したのだ。

セックスにまつわるタブーを恐れず、誰もが興味を抱いている愛とセックスに正面から向き合った『SATC』。女性の“実態”をリアルに過激に、赤裸々に、極限まで描き出すものではあっても、下品な印象を与えることなく、国や文化を超えて支持されたのは、女たちの本音を代弁する魅力的なキャラクターのおかげでもある。4人の主人公の設定は実に見事。「運命の男」を探し続けるコラムニストのキャリー、皮肉屋の弁護士ミランダ、セックスにオープンなPR会社経営者のサマンサ、そして夢見る乙女シャーロット。個性的な4人の誰かに、誰もが自分を重ね合わせることが可能なのだ。さらには、若い女性を主人公に据えるエンタメ界の常識に反旗を翻し、30~40代という、プライベートも仕事も乗りに乗ったパワフルな女性たちをメインに。「女はこうあるべき」という古い社会の定説にうんざりしていた大人の女性たちに、痛快感と共感を与えたのだ。この痛快感と共感こそが、登場以来10年に渡って人気が衰えない最大の理由。何よりも『SATC』を特別な存在にしているのだろう。

ドラマ終了から4年。この夏、ついに公開となる劇場版も、ドラマと同じ輝きを放っている。主人公たちが、迷い、悩みながらも一歩一歩自分らしく人生を歩む姿を見るたびに、「私だって失敗しても大丈夫なんだ」「失恋してもきっと新しい恋にめぐり合えるはず」「悩んで、迷ってもきっといつかは答が見つかるんだ」と大いに励まされる人も多いことだろう。そして、自分と良く似た彼女たちがいつまでもキラキラと輝いてくれていることで、自分の輝きをも改めて信じることができる、そんな人も、この夏、続出するのではないだろうか。

■映画「セックス・アンド・ザ・シティ」 8/23(土)より、日劇3ほか全国東宝洋画系にてロードショー 8/16.17先行公開
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『セックス・アンド・ザ・シティ』大研究

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