
ここ数年、日本でもヨーロッパ各国のチョコレートが簡単に楽しめるようになり、“大人の嗜好品”として認知されはじめた。これらのチョコレートは、まるでワインを味わうかのように、五感の全てを使って味わうことが出来るという。また、原料であるカカオのオリジン(産地)や含有量にこだわる人たちも増えつつある。事実、利き酒ならぬ「利きチョコ」を学ぶショコラ講座も人気を博している。それだけ、私たちの嗜好が成熟した証といえるだろう。
今でこそ、口にいれた途端、なめらかにとけていくメルティングチョコレートが当たり前だが、チョコレートが普及した15世紀から17世紀後半までの約200年もの間は、キメが粗く口どけの悪いものだったという。なめらかな口どけは、スイスのロドルフ・リンツ氏が発明した「コンチェ」という機械によって世界で最初に実現されたのだ。この革命的な発明によって、「リンツ」のチョコレートが現在まで、スイスはもとより、ヨーロッパをはじめとする世界70カ国以上で愛され続けることとなる。設立以来、技術・品質にこだわるリンツを支えているのが、「メトル・ショコラテール」と呼ばれるチョコレートの匠たち。彼らが160年に亘り、ゆるぎない愛情をもって、秘伝のレシピを開発・改良し、リンツの文化を築きあげてきたのだ。
口のなかでチョコレートがとろける瞬間。その一瞬がリンツの全てだ。160年の伝統と、代々のメトル達の愛情、熟練の技能がそこに注ぎ込まれている。 口どけは、五感のひとつひとつを刺激するもの。とろけるチョコレートには光沢があり、表面は滑らか。 また一枚の板にすれば鋭く心地よい音をたてて割れる。そして香り高い。チョコレートの口どけを体験するということは、まさに五感を呼び覚ます体験なのだ。
最高級のチョコレートを作り出すには、職人の技術とともに高純度のカカオが必要。カカオの風味は、オリジンや品種によって驚くほど異なる。さらに、風土や土壌、育て方などの条件によって、大きく左右される。(同じカカオを使用していても、製造工程の違いによって違った特色を持つこともある。それくらい、チョコレートとは繊細なものなのだ。)リンツのメトル達がこだわって、世界を訪ね歩いた結果、キューバ、マダガスカル、エクアドルの3つの名産地に辿り着いた。 チョコレートのパイオニアならではの傑作は、甘さと苦さのほどよいバランスが秀逸な、まさに大人のための洗練されたもの。チョコレートではなく、あえてショコラと呼ばせていただきたい逸品だ。
チョコレートの好みを「ビター」や「スイート」ではなく、ワインのようにオリジンで選んでみてこそ、大人の女性。来るバレンタインに備え、大切な人にもこの本物の味を贈ってみてはいかがだろう。
(text/miho sasaki)
リンツ チョコレート
日本初の旗艦店、2月14日オープン
リンツショップ 銀座店
東京都中央区銀座7丁目6番12号
Tel:03-3569-2021

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