

洒落た雰囲気のお店や通りを「パリの街角のよう」ということがある。フランスやドイツ、スイスなどの大使館が集まり、カフェでくつろぐ外国人の姿が当たり前な広尾にいると、初めてヨーロッパの都市を訪れたときのようなデジャヴを覚える。目も舌も肥えた人々が日常使いするお店が建ち並び、上質な時間を与えてくれる予感がするのだ。
(写真上)ヴァローナ社のチョコレートのガナッシュにフランボワーズの風味を加えたなめらかな味わいが特徴。ローストしたアーモンドもアクセントに。 タルト・ショコラ・フランボワーズ¥480

『ブーランジェリー・ブルディガラ 広尾』は広尾橋交差点から有栖川宮記念公園に向かう通りの途中にある。木目調の外観はシンプルながら温かみを感じさせ、「パリの街角のパン屋さん」といった風情に満ちている。「ブルディガラ」とはラテン語で「ボルドー」。その名から連想するように、ワインと相性のいいハード系のパンが人気で、フランス産石臼挽き粉を使った「バゲット・ブルディガラ」は赤ワインや肉料理に合うし、オレンジピールやレーズンなどドライフルーツをふんだんに使ったライ麦配合の「セーグル・フリュイ」はクリームチーズを塗るといっそう美味に。
そんな外国人好みのパンと共に注目したいのがショーケースに並ぶスイーツたち。マカロンやシュークリームなど定番品のほか季節に合わせたケーキが12〜13種類ほどあり、「食後のデザートに」とつい手が出てしまう。パリのブーランジェリーのお洒落な雰囲気を映して外見はエレガントでも、スイーツの可愛らしさを決して失わない、そんな大人ガーリーなスイーツたちなのだ。
(写真右)表面はパリっとして中はモチモチのブルディガラのパン。赤ワインを練り込んだ「パン・オ・ヴァン・ブルディガラ」やドライアップル入りの「ブノワトン・オ・ポム」も人気
まっ赤な色が目を引く『ルージュ』はグリオットのナパージュで仕上げた苺ムース。そっとフォークを入れるとピンク色の苺ムース、なめらかなアングレーズソース、グリオットのコンポートの美しい断面が。ひと口食べると苺の甘酸っぱさがいっぱいに広がり、思わず顔がほころんでしまう。

秋に向けてオススメなのが9月から新発売のタルト。『タルト・ショコラ・フランボワーズ』はフランス・ヴァローナ社のチョコレートを使用。濃厚でしっとりとしたチョコレート、プチプチっとしたフランボワーズペパン(種入りのジャム)、クレープ生地を砕いたサクサクのフィヤンティーヌという、食感の異なるものを一つのタルトの中で楽しめる贅沢さがうれしい。
(写真左)夏から引き続き人気の苺ムース。苺の甘酸っぱさとなめらかなアングレーズクリームの優しい味わいが特徴。女性なら誰もが好きになるケーキ。ルージュ¥480
(写真右)サクサクのフィヤンティーヌとスポンジ状のビスキュイ、固めのタルト生地をまとめる、塩キャラメルのクリームが絶品。秋にぴったりの味わい。タルト・キャラメル・サレ¥480
『タルト・キャラメル・サレ』はブルターニュ地方のゲランドの塩を使用した塩キャラメルのタルト。ミネラル豊富なこの塩の旨味が、キャラメルクリームに溶け込んで、上質な甘さを引き出す。コクがあるのに後味はすっきりとしていて、食べていて飽きないし、甘いモノが苦手という人でも満足できるはずだ。

これらは手みやげや記念日のケーキとしても遜色ないが、せっかくだからパンといっしょに“デイリーに”買い求めたい。仕事帰りに、有栖川宮公園や中央図書館を訪れた際などに立ち寄り、翌朝のパンと一緒にタルトを一つ。そんな日は、部屋に戻ってからの時間がいつもより上質なものとなるに違いない。
ブーランジェリー・ブルディガラ 広尾
東京都港区南麻布4-5-66
Tel:03-3280-2727
営業時間:8:00〜20:00
定休日:無休
【アクセス】
東京メトロ日比谷線広尾駅より徒歩3分









