僕は家欲というものがあまりない。
家欲とは、家を買いたい、もっと広い家に住みたいと思う気持ちを僕はこう呼んでいる。
「それは実家に持ち家があるからだよ」
と言われることもあるが、そうばかりではない気がする。旅が多く自宅にいる時間が少ないからかもしれないし、大きめの部屋は掃除が面倒だなぁと感じるからかもしれない。一番は、分相応にこじんまりと小さな場所に住みたいということだとは思うが。
そんな僕が、つい先日、ログホームだったら欲しいかなぁと思い始めた。8月公開の映画「狩人と犬、最後の旅」を見たことも影響している。ロッキー山脈に住み、自給自足の生活を送る実在の人物「ノーマン・ウィンター」が住む家がログホームで、そのスタイルに完全に魅了されたのである。ダメ押しのように同じ時期に、八ヶ岳南麓でフィンランドのログホームメーカー「HONKA」のショールームに出会い、時間を忘れ、ログホームの中で和ペリティーヴォな時間を堪能させていただいた。過ごしている間にログホームが心地よい、いくつかの理由が出てきた。
一つ目は新建材と天然木の違いなのだろう。天然木は「呼吸」していて、木の中には空気を多く含む細胞(「セルロース」というらしい)が含まれ、木の断熱性を高めているらしい。よって冬は暖かく、夏涼しくと常に、そのときどきで快適な空気感を作ってくれる。
二つ目は天然木のログホームは静電気を発生させないので、室内にほこりが立ちにくい。そのためアレルギー性鼻炎の僕には、ぴったりなのだ。ちなみに揮発性の化学物質をほとんど含まないので、「シックハウス症候群」の心配もないそうである。
三つ目は何といっても、天然の木から発生する「フィトンチッド」の自然な芳香が気持ちを和らげてくれる。森の中が気持ちイイのは、このフィトンチッドの力であると言われている。
考えてみれば、森林は太陽エネルギーだけで木材を生産している。それに必要なエネルギーは同じ容量のスチールを生産するのに比べて320分の1だと聞く。ログホームというのは地球にも優しい和ペリティーヴォな住まいなのである。
写真協力:HONKA北杜(有)エフ・マジック
イシコ
1968年生まれ。ホワイトマン代表
岐阜県出身。静岡大学理学部数学科を卒業するが先生になりそこね上京。映画、テレビ、演劇、イベント、出版、大道芸と様々な業界を渡り歩き、女性ファッション誌編集長、WEBマガジン編集長を経て、現在は(有)ホワイトマンプロジェクト代表。
ホ ワイトマンとは国内国外問わず、イシコの友達が白塗りをして、ショー、映像、本、 プロダクトなどを5年間限定で産み出して、遊ぶプロジェクト。MONOマガジンにて 「ホワイトマンの物生講座」連載中。
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