世界がみえる 消えゆく、伝統的な日本料理
近年の働く女性の増加などを背景に、日本の外食文化が発展してきたことは多くのみなさまも経験を通して感じているとおもいます。
世界の先進国でも外食文化がつぎつぎと開化している模様。中国では都市部中心に、外食産業が拡大しているほか、一般的に食への関心が薄いと言われているイギリスでさえも「消費者の可処分所得の増加や労働環境の変化に伴い、外食はもはや特別な行事ではなくライフスタイルの一部と化し、週に 1 度は外食する人々が増えています」と伝わっています。

外食産業総合調査研究センターの資料によると料理品小売業を含む外食産業は1981年には16兆4540億円規模だったのが、2004年度調査では29兆7934円と1.8倍。そのなかで食堂・レストランの事業所数は1966年に比べると2001年はおよそ2.6倍に増えたのに対して、料亭は1966年の3万2,018件に対して2001年は0.18%減の5,831件。この統計を裏付けるかのように、今年4月に東京都内の某有名料亭が惜しまれつつも閉店となりました。

ライフスタイルの変化とともに、発展する外食産業の影には、昔ながらのお店がなくなっていくほか、伝統料理の変わりに「創作料理」が台頭してきています。一昨年、ロンドンに遊びに行ったときに友達につれられていったお店は「今はやりの」と紹介されたフレンチ風タイ料理店。日本に限らず、近頃はどこでも創作料理を定番としたようなお店が人気を集めているようです。
人間の「欲」のひとつである食欲は今後どう満たされていくのでしょうか。外食業界のひとだけではなく、私のまわりに多くいる金融業界の人々もこれからの外食産業の動向に注目しています。

残念ながら私は伝統的な日本料理を食べて安心感を覚えてしまう、どうしても流行に乗りきれない体質のようなのですが。
(Photo / (c)CORBIS JAPAN)

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丹羽 康子/ Yasuko Niwa

英国オクスフォード大学で国際関係学を専攻し修士号取得。政治だけでなく金融知識も身に付けたいと帰国後、外資系証券会社に勤務する。現在は株式市況のレポーターとして日経CNBCに出演中。

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