世界がみえる  世界で日本車が人気の理由(わけ)
みなさまの憧れの車とはどんなものでしょうか?一昔前は、日本でもアメリカの大型車やリムジンなどが人気をあつめていた時期もありました。

ところが近年アメリカでは、米ビッグ3(ゼネラルモーターズ・コーポレーション(GM)、フォード・モーター(フォード)、ダイムラー・クライスラーAG(クライスラー))に変って、日本のビッグ3(トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車)が順調に新車販売台数を伸ばしてきています。

1990年時点で米ビッグ3の米国内シェアが72%占めていたのに対して、日本のビッグ3は18%。ところが、2004年には米ビッグ3のシェアが59%に低下したのに対して、日本のビッグ3は26%に拡大。自動車産業は有無を言わせぬ、日本を代表する産業に成長しました。

一方で、大型車不振をうけて、アメリカGMは今年6月から特別割引策を導入。社員価格で一般客にも販売する、という手法に打って出ました。ただ業績悪化に歯止めがかからないため、GMは大規模なリストラ策も発表。そして今年10月に、富士重工業との資本提携を解消しました。同じ時期に子会社の自動車部品大手のデルファイが連邦破産法11条の適用を申請しています。

多くの問題をかかえるGMとは対照的に、トヨタはGM救済措置ともみられる、GMからの富士重工業株の株式取得を発表。そして今月、このまま順調に推移すれば、月間ベースでトヨタはフォードを抜いて、全米販売シェアで2位に浮上するとみられています。

なぜ、日本車がここまで人気を集め始めたのでしょうか?

答えは、今月11月6日に閉幕した東京モーターショーにありました。今年、各種メディアの関心をあつめたのが、エコカー。ガソリン価格の高騰を主な要因として、燃費のいい車や、ハイブリッド・カーが注目されていました。アメリカビッグ3のうちクライスラーとGMは今年9月にBMWグループと共同して、ようやくハイブリッド自動車の駆動システムの開発に乗り出すことに合意しました。
エコカーで先を行く日本車の販売は今年好調で、北米生産台数は3社合計で400万台を突破し、過去最高に達する見通しになったようです。トヨタによる「GM救済措置」など、アメリカ車企業に気を遣い、ジャパン・バッシングを回避しつつ、売上を順調に伸ばしているようです。いかにも日本企業らしいですよね。個人的にはランキングとは全く無縁の、イギリスの手作りの車モーガンや、ローバーミニのほうが好きなんですけどね。
world movement KEYWORD
OICA世界販売台数データ(2004年)についてはこちら
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丹羽 康子/ Yasuko Niwa

英国オクスフォード大学で国際関係学を専攻し修士号取得。政治だけでなく金融知識も身に付けたいと帰国後、外資系証券会社に勤務する。現在は株式市況のレポーターとして日経CNBCに出演中。

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