先日、内閣府が「少子化社会に関する国際意識調査」というレポートを発表した。スウェーデン、フランス、アメリカ、韓国、日本の結婚観などを比較したもので、意外におもしろい結果が出ていたので今月はそれらを紹介したい。
私のまわりにはハッピーな30代で未婚の女性が多い。恋人もない。結婚する予定もない。颯爽と仕事をこなし、年に1回は自分へのご褒美で海外旅行をする。でも決して結婚したくないわけでもないし、子どももほしい。積極的に恋人も探したい、といった人も多い。では、それでも結婚に対して積極的にならないのはなぜ?
最近は女性の社会進出が進んでいる。マクロミル社が今月発表したインターネット調査では、未婚女性が結婚相手に求める条件として「経済力」(84%)よりも、「家事・育児の分担・協力姿勢」(88%)、「自分の仕事への理解と協力」(86%)が上回っている。お手伝いさんを雇う習慣が一般家庭で定着していない日本においては、働く20代、30代女性にとっては経済力のある人よりも家事などの分担をしてくれる男性のほうが魅力的に映るのだ。社会的進出を果たして働きつづけたい女性にとっては、充分な収入など、はっきりいってどうでもいい。自分ががんばって家計を支えればいい、くらいの考えが多いと思う。
ところが内閣府調査によると「夫婦ともに週40時間以内のフルタイム就業という共同参画パターンが4割を占めるスウェーデン・フランス・アメリカに対し、夫が週50時間を越える一方で妻はその半分という片働きパターンが主流である韓国・日本という特徴がみられた」と指摘している。つまりは結婚すると、妻は大方働いていてもパート、さもなければ無職が多い、という現実が待っている。つまり、仕事を続けたい20代・30代の女性の望む理想の結婚パターンと、現実の結婚生活スタイルはだいぶ異なる。ゆえに、働く女性は結婚を躊躇するのではないだろうか。
ちなみに、結婚生活に大切なこととして、5カ国揃って一番大切だとしたことが「相手に誠実」であること。そしてその次に大切なこととして、スウェーデン人男性の6割以上が「家事・育児分担」(61.2%)をあげている。それに対して日本人男性は「家事・育児分担」(28.1%)よりも「充分な収入があること」(47.9%)のほうに重きを置いている。同じ傾向が韓国人男性にも見られる(「家事・育児分担」(8.5%)「充分な収入があること」(65.4%)。
社会的な実績を積んできた多くの20代、30代の女性がなぜ結婚を躊躇するのかというと「仕事もつづけたいけれども、やはり家族も大切だ」という気持ちが根底にあって、両立の難しさの間で葛藤するのだと思う。そのためには企業側はもちろんのこと、パートナーとなる男性の理解と協力が必須条件である。日本人男性ももっとよろこんで家事や育児を担えば日本の人口問題は解消されそうだけれども、一昼夜で社会通念や習慣は治らないもの。働きざかりの20代・30代女性にとってはスウェーデン人のパートナーを求めるしかないのか?