世界がみえる 各国の医療事情の比較

女性が年を重ねるにつれて敏感になるのは“美容”や“健康”などについてではないでしょうか。体力の衰えを意識したときから“健康”に対して意識するようになってきます。これまで飲んだこともなかったサプリメントを試してみたり、医療保険を調べてみたりしてはいませんか。世界で一番の平均寿命を自負する日本の私たち20代~30代の女性たちが直面する病気について考えてみたいと思います。

最近特に女性特有の疾病が注目されています。国立がんセンターの統計によると20代と30代の女性のうち、がんの死亡率が最も高いのは乳がんです。乳がんによる死亡率は近年緩やかに増加しています。2003年の統計では、35-39歳の女性の10万人あたりのがん死亡率が22.7人となっているそのうち、乳がん死亡率は実に5.7人と、一番高い割合を占めています。壮年期(30~64歳)の女性の死因原因のトップともなっているようです。

その背景には食やライフスタイルの欧米化などが上げられています。興味深いことに国際比較をすると、乳がん死亡率はアジアの日本・香港・韓国などに比べてアルゼンチン、イギリス、フランス、スイス、ロシアなどの欧米諸国のほうが全体のがん死亡率に対して乳がんの死亡率が占める割合が高くなっています。逆に他国に比べて日本に特に目立つ死因は肝臓がんと胃がんとなっています。ちなみに日本ではがんによる死亡率は1981年から死因の第1位を占めるようになって、2004年には人口10万人あたりの総死亡の31.1%を占めるまでに急増しています。

乳がんに関しては「早期に発見して治療した場合、9割近くの人が、治癒したのと同じ状態になる」(がん患者サービスステーション)そうです。早期に発見できれば治療の選択肢も多いそうです。愛知県がんセンターでは「乳がん発生」の強いリスク要因として、以下のような項目をあげています。
1. 加齢 2. 強い乳がん家族歴 3. 乳がん原因遺伝子の保因者 4. 早い初潮と遅い閉経 5. 未経産もしくは高年齢初産 6. 良性乳腺疾患の既往 7. 大量の放射線被爆

もちろん要因はこれらだけでないと考えられます。ただ乳がんは早期発見で助かる確率の高い病気なだけに、検診を怠らず、健康に気を遣って平均寿命までがんばりたいものですよね。

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◆  国立がんセンター 「がん情報サービス
◆  厚生労働省 「平均寿命の国際比較
◆  「がん患者サービスステーションTODAY

丹羽 康子/ Yasuko Niwa

英国オクスフォード大学で国際関係学を専攻し修士号取得。政治だけでなく金融知識も身に付けたいと帰国後、外資系証券会社に勤務する。日経CNBCにて経済キャスターを経たあと、現在は茶道家としての活動をすすめる側ら、金融教育やキャリア教育などの講演でも活躍中。

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